次世代のPlayStation 6、あるいはXbox Series Xの後継機に搭載される可能性のある謎のAPU「Magnus(マグナス)」が、YouTubeチャンネル「Moore’s Law is Dead」によりリークされ、話題を呼んでいます。
この新型APUは、AMDが開発中とされる「Zen 6」アーキテクチャを採用した最新チップで、従来のコンソール設計からは一線を画す非常にユニークかつハイエンドな仕様を備えています。
目次
「Magnus」の驚異の設計:384ビットメモリバス+巨大GPUダイ
Magnusの特徴は、まずその圧倒的なグラフィック性能にあります。GPUダイはなんと264mm²という巨大サイズで、さらに384ビットのメモリバスに対応。この帯域幅は、現行のXbox Series Xの320ビットすら上回り、これまでの家庭用ゲーム機の常識を超えたスペックとなっています。
GPUはSoC(システム・オン・チップ)とブリッジダイを介して接続されており、SoCのサイズも144mm²と大型。基板上で見た目にもインパクトのある「正方形に近い構造」になっており、これまでのAPUとは一線を画す設計です。
異例のCPU構成─11コア構成のZen 6+Zen 6C

Magnusのもう一つの特徴が、CPUコアの構成です。高性能なZen 6コアが3つ、省電力性能に優れるZen 6Cコアが8つの合計11コア。これはこれまでのAPUやゲーム機では見られなかった構成で、最大120Hzのフレームレートにも対応できる高い処理能力を狙った設計と考えられます。
ノートPC向け?いや、ゲーム機専用チップか

最初は「Magnus」はゲーミングノート向けのミッドレンジAPUと推測されていました。しかし、内部文書に記載された情報では、PC向けAPU(Medusa Pointなど)やサーバー向けの分類には含まれておらず、AMDのセミカスタム部門(ゲーム機用チップ担当)に分類されていることが判明。
このセミカスタム部門は、Steam Deckの「Mero」や、PlayStation携帯機向けと噂される「Jupiter」など、実際のゲーム機に使われるAPUを開発してきた部門です。
この点からも、「Magnus」は次世代コンソール専用として設計された可能性が非常に高いと見られています。
PS6か?それとも新型Xboxか?専門家の見解分かれる
ここで論点となるのが、「Magnus」はPlayStation 6向けなのか、それとも次世代Xbox向けなのかという点です。
Moore’s Law is Deadは、その正方形の設計がマーク・サーニー氏(PSアーキテクト)の過去設計に似ていること、そしてゲーム向けに最適化された構成から、PS6用と見ています。
しかし、AMDの著名リーカー「Kepler_L2」氏は異なる見解を示しています。彼によれば:
- 「Magnus」というコードネームは、PlayStation製品の命名規則と一致しない
- ダイサイズが非常に大きく、コスト的にPlayStation向きではない
- 384ビットの広帯域メモリバスは、従来からバス幅重視のXbox設計思想に近い
さらにKepler氏は、Magnusが80基のCompute Unit(CU)を搭載すると述べており、これは現行のXbox Series X(52 CU)を大きく超える非常に高性能なGPUになることを示唆しています。
次世代機の性能は大幅進化へ

どちらの陣営の次世代機に搭載されるにせよ、「Magnus」が現行機を大幅に上回る性能を秘めていることは確かです。
- 大容量・高帯域なGPU構成
- ゲームプレイに最適化されたCPUコア構成
- 120Hzゲーミングも視野に入れた高性能設計
これらの要素が合わさることで、次世代コンソールは、これまでにない没入感と処理性能を実現する可能性が高まっています。
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