インディーゲーム開発会社Pocketpairが手がける人気タイトル『Palworld/パルワールド』のPS5版が、9月26日(木)から29日(日)にかけて開催される東京ゲームショウ2024(以下、TGS)の出展者リストから突如削除されました。この動きは、任天堂がパルワールドに対して複数の特許侵害を理由に訴訟を起こした直後に発生した可能性があります。
任天堂による訴訟とPocketpairの反応
任天堂は、パルワールドが自身の特許を侵害しているとして訴訟を起こしており、このニュースが報じられた同日にPocketpairの開発者がTGSにいることを示唆する絵文字ツイートを投稿しました。しかし、公式な対応としては、Pocketpairのソーシャルメディアアカウントおよび公式ウェブサイトで声明が発表されています。
Pocketpairによると、現時点では訴状を受け取っておらず、相手方の主張や、同社が侵害したとされる特許権の詳細についても確認できていない状況とのことです。声明には、「訴状を受領次第、必要な対応を行っていく」との記述があり、対応は慎重に進められているようです。
『パルワールド』の評価と訴訟の背景
Pocketpairは東京を拠点に活動するインディーゲーム開発スタジオであり、『パルワールド』はリリース前後から非常に大きな注目を集めていました。このゲームはSteamで27万5,000件を超えるレビューが投稿されており、評価は「非常に好評(Very Positive)」を獲得しています。
そして、大人気のパルワールドのPS5版がリリースされると噂され、話題となっていました。
そんな大人気のパルワールドに対する訴訟の背景について、多くのユーザーやメディアは、訴訟の原因がゲーム内の「パル」たちのデザインにあると考えており、これらのデザインが任天堂の『ポケモン』キャラクターに類似している点が問題視されていました。しかし、今回の訴訟はキャラクターデザインの著作権問題ではなく、特許侵害が焦点となっています。
TGS2024出展リストから削除
TGSを主催するコンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、2024年9月11日に出展者リストを公開していましたが、このリストは任天堂がPocketpairに対して訴訟を起こす前に作成されたものでした。さらに、リストにはパルワールドのPS5版ショーケースが含まれていたものの、発表当日に突然削除されています。
Pocketpairが実際にはTGSでPS5版のパルワールドを展示する可能性もあり、出展者リストの更新が誤って行われたか、または情報に誤りがあった可能性も考えられます。しかし、現時点では公式な確認は取れていない状態です。
出展リストからの削除理由は?
任天堂による訴訟の影響でPocketpairが自主的に出展を取り下げたのか、それともTGSの運営側が訴訟による注目や論争を避けるためにリストから削除したのかは不明です。ただ、Pocketpairが今後、出展削除について公式な声明を発表する可能性があります。
一方で、単なるリストの作成ミスであり、出展中止が任天堂の訴訟とは無関係である可能性もありますし、サプライズのためPocketpairが伏せておきたいと考えたというシナリオも考えられます。
現時点では多くの不確定要素が残されていますが、Pocketpairとパルワールドの今後の動向、そして任天堂との法的争いの結果に注目が集まっています。
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